【対面イベント】「自治体DX展」への出展で感じた自治体ならではの“課題”とソリトンの“あるべき姿”

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ソリトンシステムズ(以下、ソリトン)は、2023年6月28〜30日に東京ビッグサイトにて開催された自治体・官庁・議員・公共機関向けの大規模展示会「自治体DX展」に出展。アプリケーション認証やネットワーク分離に関するソリューションをはじめ、全6製品のご紹介を行いました。

この記事では、本イベントの概要や当日の様子、展示の背景にあるソリトンの想いについて詳しくご紹介します。

DXを推進する自治体向けサービスが一堂に会する「自治体DX展」

“自治体における業務のデジタル化支援” を目的とした多様なソリューションが一堂に会する、「自治体DX展」。

DX(デジタルトランスフォーメーション)人材支援や業務効率化、情報セキュリティなど幅広い領域におけるサービスの展示や、自治体におけるDXの先行事例の紹介が行われ、多くのお客様が情報収集や現場の課題解決に役立つソリューションの検討に訪れるイベントです。

情報システム担当者に限らず、さまざまなお客様がいらっしゃることが本イベントの特徴で、当日は自治体や官庁、公共施設において防災・総務・デジタル推進などを担う方々が全国から多く来場されました。

セキュリティ分野を中心に、DX推進のためのソリューションを展示

ソリトンは例年に引き続き本年も出展し、「職員向けのDX」をテーマに、ITセキュリティ事業部、映像コミュニケーション事業部、新規事業部による合同展示を行いました。

各事業部でフォーカスした課題と、それに対するソリューションとしてご紹介した製品は以下のとおりです。

【ITセキュリティ事業部】

  • 「コスト削減とセキュリティ強化を両立させながら、Officeのクラウドシフトを進めたい」



    → 『Office365 E3』(Microsoft社)と『Soliton OneGate』の組み合わせで、最低限必要なセキュリティとライセンスを担保しながらコスト削減を実現。


  • 利便性を考慮しながら、端末ログイン時のなりすまし対策を強化したい」



    → 端末ログイン認証を強化する『SmartOn ID』で、自席端末はマイナンバーカード×パスワード、複数人で使用する窓口端末は顔認証×パスワードなど、利用シーンに合わせた多要素認証を実現。


  • 「インターネット分離(※)によるインターネット閲覧の不便さと高コストを改善したい」



    → インターネット分離専用ブラウザ『Soliton SecureBrowserⅡ』で、端末内にローカル領域とは分離されたセキュアな領域を作ることで、安全なインターネット閲覧を低コストで実現。
    (※インターネットに接続できる環境と、内部ネットワークとを切り離すこと。)


  • 「外部とのファイルの受け渡しをより安全に行いたい」



    → オンラインストレージサービス『HiQZenサービス』のファイル共有・転送機能で、外部記憶媒体(USBメモリやフロッピーディスクなど)を用いない安全なファイルの受け渡しを実現。


【映像コミュニケーション事業部】

  • 「災害発生時の現場確認と報告を迅速化・効率化したい」



    →モバイル回線を利用して高画質の動画をライブ中継する『Smart-telecaster』シリーズで、現地映像のリアルタイム伝送を実現。


【新規事業部】

  • 「地域内で一人暮らしをされている方をサポートしたい」



    →ビデオ対話ツール『In My Room』による、モバイル回線またはWi-Fiを使ったビデオ対話で、見守りサービスを実現。

3事業部による合同展示に至った背景には、セキュリティ分野以外のソリューションにおける需要の高まりがあります。例えば、災害が発生した現地の映像をリアルタイムで送受信できるようになれば、担当者は庁舎にいながら現場の状況を把握することができ、迅速な対応が可能になります。また、一人暮らしをしている高齢者と気軽にコミュニケーションを取ることができるツールがあれば、安心です。

このように、自治体にはセキュリティ分野以外でもDXを推進するべき場面が多々存在し、そのニーズは既存のお客様からのお問い合わせにも表れていたのです。

ソリトンの主力事業であるITセキュリティ事業の展示で意識したポイントについては、パブリック推進部の鎌田歩里がこう説明します。

“DXによる業務の効率や利便性の改善についてはイメージしていただきやすいかと思いますが、一方でセキュリティはDXとの関連性が見えづらく、「対策の重要性は理解しているもののDXと絡めてどのように実施すべきか分からない」というお悩みをお持ちのお客様も多くいらっしゃいます。

そのため、今回のITセキュリティ事業部の展示では、製品ベースではなく『DX事例』ベースでのご紹介といたしました。「どのようにセキュリティを担保し、更に業務の利便性を高めるか」という点を軸とし、現場の業務やその課題と照らし合わせながら、DX推進において欠かせないセキュリティ対策を身近なテーマとしてご理解いただければ幸いです。”

予算獲得までに約1年。自治体の担当者が抱える“導入までの課題”とは

当日は、地方自治体や警察、販売店の方々を中心に多様なお客様がブースに足を運んでくださいました。以下、当日の様子とお客様のお声を一部ご紹介します。

「次の予算化に向けて、安全なファイル受け渡しのためのサービス導入を検討したい」

地方自治体でUSBメモリを紛失するインシデントが発生してから1年が経つタイミングで、予算化に向けて検討を深めようと立ち寄っていただくお客様が多くいらっしゃいました。当日の様子について、鎌田は以下のように話します。

“ファイルをUSBやフロッピーディスクでやり取りしている自治体はまだまだ多く、ファイルを安全に受け渡しするための方法を模索されている方が一定数いらっしゃいました。ただ、自治体の方々が担うのは税金をもととしたサービス提供や公共事務。サービス導入までに要件定義や入札の有無などさまざまな検討が必要です。さらに、予算は議会で原則1年ごとに策定されるため、獲得までに多くの時間がかかります。

そういった『自治体DX展』のお客様ならではのルールや仕組みの中で、「なんとか市民の方々により良いサービスを安心して提供できるようにしたい」と強く思われていることを肌で感じました。”

「Microsoft 365に含まれているセキュリティソリューションは、ライセンス料が高く、利用を悩んでいる」

同じく予算の観点で多く聞かれたのが、コストカットについてのお声。パブリック推進部の牧野歩未はこう振り返ります。

Microsoft 365が提供するセキュリティソリューションはライセンス料が高く、予算内での導入が難しいというお声を聞きました。自治体は貴重な税金を財源としている性質上、ソリューションを導入する際はセキュリティ強度だけでなく、コストカットについても考慮しなければいけません。そのため、ソリトンブースに足を運んでくださったお客様の多くがコストカットに対する意識が高く、どうにか予算内でセキュリティ対策を行おうと真剣に考えられている印象を受けました。

このようなお客様のお悩みにも応えられるよう 、今回の出展では利便性やセキュリティ強度についてだけではなく、コストカットの面でもメリットがあることを訴求。ご要望に適したご説明ができたという点で手応えを感じることができました。”

「庁内の業務環境を改善し、職員の業務効率や利便性を向上させるとともに、管理コスト削減につなげたい」
「分離環境下での、便利で安全なファイル受け渡しの方法を考えたい」

自治体においては、ネットワークを3つの接続系(マイナンバー利用事務系、LGWAN(総合行政ネットワーク)系、インターネット系)に分けてセキュリティを強化する「三層分離」の仕組みが取られています。

この場合、ネットワークの系統によって端末が分けられているため、職員は「スムーズにインターネット閲覧やWeb会議ができない」といった不便な状況に。そのため、このような業務環境を改善したいというご相談が多くありました。

“これまでお受けしてきた自治体のお客様からのご相談は、分離環境における『利便性』や『端末の管理コスト』の改善が中心でした。しかし本イベントでは、「クラウドシフトによる業務効率化を目指したいけれど、三層分離の環境を用意する際に多くの予算を投じてしまったため、コスト的に厳しい」というご相談が多かったのです。このようなお声を聞き、分離環境下での業務効率化、もしくはクラウドシフトをなかなか実現できず悩んでいる現場の様子を知ることができました。”(牧野) 

市民により良いサービスを届けるために。自治体DX展への出展を振り返って

ソリトンでは、DX推進において業務効率の向上とセキュリティ強化を実現する多様なソリューションをご用意しており、各自治体のお客様に合わせたご提案が可能です。

最後に、鎌田と牧野は今回来場してくださった方、都合が合わず来場できなかった方に向けて次のように語ります。

“対面で自治体のお客様とお会いし、直接課題をお聞きできた貴重な機会になりました。ご来場いただいたみなさま、ありがとうございました。今後ともみなさまのお悩みに応えられるような情報発信を続けてまいります。”(鎌田)

“DXを推進するにあたって、利便性向上やコスト削減、セキュリティ強化などさまざまな課題がありますが、『必要な環境』に正解はありません。ソリトンは、お客様によって異なる現場の状況や重視されるポイントを汲み取り、セキュリティメーカーとしてより良いあり方を一緒に考えていきたいと思っております。
 ご提案から検証、そして導入までしっかりとサポートさせていただきますので、ぜひ安心してお任せください。”(牧野) 

今後も各イベントに出展予定です!

今後も全国各地で開催されるイベントに出展予定です。皆様のご来場を心よりお待ちしております。

ソリトンの 出展情報はこちらからご確認いただけます。


取材日:2023年7月25日
株式会社ソリトンシステムズ